2009-01-01から1年間の記事一覧

強い洋酒を飲んで、酔っ払いたい気分だ。

ずっとこのままでいた。周到に生きることでもともと短かった爪は失われ、もともと鋭くなかった牙は折れ、ヤニによごれた。馴染めないままに転がるべきであった。打ち上げられた魚のように、転がるべきであった。僕は馴染んだ。エラは退化し、空気を吸えるよ…

妄言流星群

馬鹿なことをやっている自覚はあるが、それを他の誰にも笑われたくない。筋を通さねばならぬ。傾き、数寄、無頼を気取っても、俺は自己に押しつぶされていくだけであった。敷かれたレールの終点さえも、まっすぐ行くことさえも俺にはできなかった。そんな男…

是非を問えば嘘が生まれる、そいつは多数決の矛盾と同じもので

平和な夜に鬱屈し、飛び出してみたものの、辺りには黒い犬、三毛の猫と、汚れたベンチ。俺は、あの日の缶コーヒーの味を思い出したいだけなのであった。僕は暗い思い出を待っているだけであった。痛みが欲しい、恐怖が欲しい、あるいは、絶望が欲しい。切望…

裸足で行かざるを得ない

面白いか面白くねーかって言ったらよ、面白くねーんだわ、と彼は言った。彼はきっと迷ってしまった。彼は僕には難しかった。彼の言うことの大半は僕には理解できないことだったし、理解できたとしても到底納得のできる代物ではなかった。彼は管を巻く、生き…

ずっと同じような

誰に許しを請うわけでないよ、俺は俺の求めるものを、ただ捨てているだけの毎日であった。あの子は、きっと、ずうっとこんな気持ちなのだろうと考える。この夜も、きっとあの子は悲しい歌を聴くのだろう。わがままのあいつは、きっと歌など聴かないだろう。…

とーくいこー

あいつのこと嫌いになったわけではないよ。あの人のことを好きになりすぎただけさ。俺はいつだって、どこか見知らぬ海にいて、体半分浸かっている。愛することのすべてを僕が知るならば、愛することの意味を僕は失うだろう。想いは届かないほど重くなるよ、…

終末ライフ

捨てたものがまた欲しくなるんだね。欲しくてたまらなかったはず、棚の上におかれたソレ、見えず、手を伸ばすだけで、背伸びをするだけで手に取れるはずなのに、もはや立ち上がることも楽しいと思えなくなっていた。心の弾むこと、琴線に触れること、攻撃的…

僕を使ってよ

夜になるの、怖いことじゃなくなったな。朝が来るのが、怖くなったな。昼間は、ひたすらに終焉を願う。 毎日が革命前夜であった。在庫の切れた多感な時期は、しばしば興奮と同等に観測される。形容するのもおこがましく、掲揚するにはお子様でいた。海、霧の…

日和見主義

ねえ、月の見えないこんな夜には、あの人に会わなければいけない気持ちになるの。一人でいるのに耐えられないなんてことは、なかったはずなのに、俺は今、ふつふつと湧き上がる感情に流されたくている。酒を飲みたくている。素面でいられない。酒だ、酒を持…

動く普通

胸に残る情熱の日々、あの一時をもう一度という足掻き、あの日無意識に焼き付けられた刻印と、怒る度に浮き出る涙の跡よ。そろそろ出会うはずだ、と思ってからどれくらいの時間が過ぎているのだろうか。俺の壁は未だに崩されず、壊されたいばかりでいる、可…

またひとつ整っていくんだ

頭のねじの数十本外れて、そこに花束がさしてあるような、あの人は、あの遠くを見ているような人にしか懐かなかった。そうして、僕は発狂した。僕を愛してくれたあの子を、僕が殺した日、僕は発狂した。僕は発狂したくない。発狂の後には落下が待っている。 …

夢、幻像、気狂い

不思議な気分の夢を見た。少し寒気のするような、けれど美しいもののような。やけに明確に覚えている。気持ちの悪いほどだ。高熱の出て、汗とともにその熱のひいたような、そんな寒気がする。快方に向かっているが、体は汗にまみれている。開放に向かってい…

吐くまで嘘を

転機にはいつだって俺は死にたくなるんだ。節目節目、それが大きくあろうと、小さくあろうと、ね。やあめた、笑って俺は言う。やあめた。殺めた、笑ってあいつは言う。殺めた、と。似ているばかりに大人しく、熱い紅茶の中にさえも、その残像、残る。人間機…

日々はあったか

馴れ合い行脚もうんざりだね。一日に数本のcherryだけで乗り切るには、やや分が悪いか。偽善、自己愛、中心部。偽悪、自己愛、取り巻きとくらあ。僕の手にあるのは、イカレた体に乾いた精神。脳はいつもどおり、どこかに落としてきた。ただ繋がるためだけに…

しがらみコンスタント

時がたって、昔思っていた場所とは違う、それも考えたことさえないようなステージに立っている、そんな夜がある。君に会うはずだったのに、気づけば一人でいるような。ねえ、あの、僕を形作ったあの人は、今はどこでどうして暮らしているのだろうね? 色のな…

否定の名

不幸自慢に自意識自慢、お洒落自慢にひねくれ自慢とくらあ。縛られてからは、何も書けず、あの家の前、坂に置かれた空き缶のようだね。否定を恐れて何が書ける。拒絶を恐れて何が書ける。刺されるのを恐れて何が書ける! 伝えねばならぬ。 怒りを書こう、あ…

ぽたん、ぽろろ、ぽたん

何が欲しかったの。それとも何もいらないの。わからんね、なーんも、かーんも。えへら、と笑う。俺の特別は、きっとあの人にあげてしまったのだと思う。未だ残像を追い求めている。それは消えゆく影なのか、それとも俺を照らすものなのか、それも未だわから…

アルマジロ・アルマジロ・アルマジロ

こんな夜には全部、ぶち壊したくなるんだ。こんな夜には君も、ぶち殺したくなるんだ。こんな夜では僕は、いてもたってもいられなくて。こんな夜に僕は、煙草ばかりに頼っているんだ。消えてしまえばいいんだ、何もかも。なんてね、なんてね、誤魔化して誤魔…

バックドラフト、また腐った俺の脳が何か記憶を呼び覚ますように

俺は悪くない。俺は悪くない。俺は悪くない。そうして時間が過ぎ去る。俺は悪い男だ、これも三回分。いや、後者は数万回かもしれない。数日を過ごし、必要だと言われること、それに俺は答えを出すことができず、三度口に出すことで傷。ドブ野郎、犬人間、そ…