蜜柑

元気してるかい? 生きてるのは楽しいかい? 胸張って言えるかい? 言えるならいいんだ、俺は君の答えだけで満足できる。少しの曇りもなく、少しの疑問もなく、少しの捏造もなく、言えるのなら答えは何だっていい。わかっている、ということだけが大事なことだ。元気でなくとも、生きているのが楽しくなくともね、そんなことはちっとも関係ないんだ。そいつは君の問題で俺には解決できないのだろうよ。だからこそ、君がわかっていることに意味がある。俺はもう誰の心配もできぬほどに自分だけに切迫しちまっているから、変に君のことを考えてしまわぬように、君がわかっていることに。
安心すればいいさ、君は十分聡い人だよ。
人のことに手を出す前に俺は俺自身の区切りをつけなければならないのだろうね。ぶっ壊れちまう前に何とか。
睡眠をとるというのは本能だろうから、それに逆らうのは死を願うのと同義でさえある。死を望んでいるのではないと何度も公言して来たこの俺だ、どうにか寝てやるよ。また気持ち悪いとでも思われちまうだろうがね、夜に歩く変な癖がついた。この場所にいることが耐えられなくなる。完全なる放棄の意思だ。


洋楽だから偉いんじゃねぇやとぼんやり考えながら、ホットカルピスすする。The Doorsが何度聴いても恐ろしいほどに凄まじくてどうしようもない。凄いと思ったものならば、それが何であれ、凄いと俺は叫び続ける。音楽を評価する上で大事なのは音楽そのものだけだ、なんて馬鹿みたいに信じ込んでいる。


どうにもこの数日というもの、上手く言葉が出てこない。いつもと同じ糞の役にも立たぬような文字列だ、けれどね、何だか変なのだよ。