並みのものじゃ勃起すらしねぇ。変態的な嗜好ばかりに操られて、ナルシシズムの極地に一人立つ。性衝動はあまりにも短絡的なのに、そこに至るまでが奇妙にねじれている。吐き気とともに、頭痛とともに、首をかしげている。今日は携帯の電源を切ってからというもの、いつにもまして、突発的に背筋震わす気持ち悪さと、それに基づく快感がやってくる。やらねばならぬことを、目の前から排除しきれぬまま、やりたいことへと突入する。二分毎にそれは入れ替わり、うろうろと行ったり来たりだ。
部屋が狭くなったように感じて、姿見を覗き込んでみるも、いつもと同じ、乱雑にものが散らばった床と、そっけない壁が見えるだけ。これは、こいつは、俺は俺でなく、僕ですらない。ただ、それが気持ちよくて仕方がない。興奮する。クラクラする。変態だ、HENTAI。あの人にまた電話をかけてみれば、何か変化するだろうかと目を伏せ、その姿のまま携帯をいじってみるも、はたして踏ん切りはつかず、緑のボタンを押すことはない。あの子に、こういうときは、あの子にメールしていたものだが、それもできなくなってしまったから、やはり自分で自分を、か。果てしなく続く自慰だな、こんなもん。
示威のための自慰だとかなんだとか。言葉遊びに深い意味はない。不快なだけで、と。これも遊び遊び。
連続する思考の中から飛び出てしまった思考を、そっくりそのまま書き綴ってしまうのは面白いことではあるが、そればかりではいけないように。俺の流れも、連続的なものが主であり、他は他なのだから、どちらを大事にすべきかはわかろうじゃないか。いかに本流が汚れていようが、本流しか海へは届かぬのだ。けれど、あまりにも魅力的過ぎる。趣味、あるいは性的なものの表面化のひとつとして片付けてしまうには、なんとも惜しい気がしているが、そこを超えたらまずいよな、これは? ねぇ、どうなんですかね? そのうち、電話してみますよ、そのときまでに、かっこいい台詞、考えといてくださいよ、いつもの奴さ。


吐けばすっきりするのだから、気持ち悪いときには吐く。びっくり。超単純なこと。