わーわー

納得のいかないストーリーがある。忘却のできない記憶がある。それでも、彼は何故死にたくならないのだろうか? もし、死にたくなっても、何故死なないのだろうか? 彼は強いのか?
周りのものが、見ている目の前でゆっくりと壊れていく。崩壊しつつあるものを見ると、今まで好きでなくても、心惹かれてしまう。単純な悲しみを味わいたいだけなのだ、要は。喪失はただ、欠損となりえるものだ。消え行くものを愛することは、ぞくぞくする、痛くもない傷を負わせてくれる。
自己嫌悪に陥ってニヤニヤしているような子どもなら、殴ってしまえと思う。痛みさえも快感だと誤るのならば、そんな登場人物は俺の世界には要らない。逃げてばかりいる奴も、とりあえずは必要としていない。おれ一人で十分だ。覚悟を決めることさえも放棄しようと覚悟する。
関係ないだろという声に、友達だから、と答えるのはどうにも嫌で仕方がない。友達なんていう関係さえも、関係ないと言っているというのに、それがわからないのが。逃げを止めようとしてくれる素晴らしい手のひらへの悪態だよ、やはりね。
あしたあした、と言って、今まで次の日にかなったことは何もない。積み重ねていく作業がどうにも、目標というもの、理想というもの、いわゆる希望というもの、が遠すぎて、疲弊する。良くあることさね。
なんかもう凄い出来事が電撃的に、さも空想であるように、おきてくれないかなぁと、わーわーと言うよ僕は。頑張ろう頑張ろうと言えば言うほど嘘になる。逃げないといってから逃げなかったことが一度もないように。