SHIKKAKU

いつまでたっても、謝ることに慣れない。いつまでたっても、失言に気づかない。いつまでたっても、人を傷つけているのがわからない。そんなことだから、夜に、ある種天啓のように、降りてきたものに、気づけば、馬鹿だろ、僕自身が痛むのだ。
謝り方がわからない以前に、失敗そのものに慣れてはいない。どうだろうね、まだまだ大丈夫、嫌われていない、と自分をごまかすことは、何の解決にもなっていないばかりか、先延ばし、先延ばしにしていくというだけのこと、という一般論、大好きで、自分を落とすために何度も使うのだけれど、それが快感、になってしまう前に、もう遅いかもしれないけれども、普通ということ、人を考えるということ、覚えないとまずいのだろうよ。
今までは、そうさね、弱さばかりを語ってきたが、これからは汚さ、あるいは気持ち悪いほどに偏った強さなんかも露見して、人を気持ち悪がらせないといけないのかね。だいたい、見たくもないものがこの世にあるとしたら、一に自分だろうし、そういう考えを持っている自分が嫌いでもある。躁なときには、自分というものの素晴らしさ、世界との一体感、について思い巡らすだけで衝天できるんだけど、夜はまったく駄目だね。
さて、ここまで書いてきた中で、吐き気がしている。僕は凄いんだ、お前ら屑はひれ伏すべきなんだ、だから僕は何にも悪くない、そういう理論をぶちまけて、せいぜい図に乗るのも悪くはないとも思ってしまっているのだ。僕はちゃんとしているはずなのに。ちっとも変じゃないのに。メンヘルの振りでもして皆に優しくしてもらいたいのか? ふざけんじゃねぇよ、と自分にいうこともしばしばである。
ひょっとしたら、僕は僕の中で自己完結できるのかもしれない。だとしたら、面倒なこと全て捨てて、何とか、部屋に一人、永遠居られないだろうか、そういう世界はないだろうか、と常々思う限りである。無理か、ひとしきりがっかりする。
久々に自分を気持ち悪いと思うね、誇張ではなく、格好悪いセリフは、消えずに延々と、エコーがかかったかのように、広がり続けて。