JIKO-CHUSHIN

信じてきたもの、全ての底が浅く見える。
これだ、これしかに、と思いつめるほどの情動で、短い物語を書き綴ってみたのだが、読み返せば読み返すほどに、あぁ、違う、薄い、それ以前に、面白くないではないか、と落胆するのだ。この俺では、自己の満足の行くものはどうやらできそうにもない。創作だとかなんだとか、馬鹿げた話で盛り上がっていた俺は、一体なんだったのだろうか。いや、確かに意欲はあるのだ。頭をかすめた一陣の風でさえ書きとめてやろうと、やっきになってみたのだが。進まない。勢いがない。連続性がない。事実をただ並べ立てていくだけでは、理路整然とした林しかできはしない。これを重ねていけば森になるのか? ほとほと疑問である。
音楽が楽しくない。頭を直撃しない。全ての音楽は、聞くうちに、うるさいだけとなって、俺の耳を閉じさせるばかりである。まったくつまらない。
俺は、馬鹿なのだろうか? こんなに何も考えられない生物だっただろうか? そうだったのかもしれない。
自分の力を過信でき、最大限、もしくはそれ以上を出せた時期は既に収束し、八割まで出せれば満足、と言う時間が続いている。いっそのこと、全部捨てちまうか、放棄しちまうか、と思うものの、時期が悪い。このやたらに忙しい時期が終わったら、放棄するつもりではある。
他の奴の迷惑? まるで関係ない。