いつも通り

僕がもう少し聡明だったならば、即座に死ぬだろう。あまりの満たされた空気に辟易している。何事もが凡庸かそれより少し上程度なのだ。僕の自己中心的な意識の源は既に衰え、そのいじきたなさだけが露呈しているのだから。
それに、これ以上に僕の脳が木屑となり果てるなら、疑問は氷解せずに、やはり死を乞うこととなる。磨かれた爪の使われることがないように、僕の思考は止まらないだろうから。
見えない現実のためか、現実が見えないせいか。他者のせいにする癖はいつも通りで。
死にたいと思うことは数多く、死ぬことはけしてない、と言い続けることが糧であったのに、根本は揺るぎ、今はただただ人を憎むだけの日々である。
僕に話しかけないでくれと言う度量のないので、共に時を過ごすだけなのだ。自己と他者を重ねては、その違いに激怒する。その対象は何かね、僕か、お前か。
日常の習慣、として今もまた縄を探すのである。